伸び悩んでいる人の共通点

現在、仕事で伸び悩んでいる人のカウンセリングを受け持っておりますが、”営業だから”・”事務だから”ではなく、社会人として“不慣れ”なことが多いようです。そのポイントを9つにまとめてみました。

 

①人の話を聞かない、本を読まない、また読むスピードが劇的に遅い

業務の悩みごとは、既に他の誰かが解決済みです。ある人は「突発的な業務が入り仕事ができませんでした」という事を何度も言っています。突発的な業務が入ることは日常茶飯事であるし、それをクリアする必要がないなら、正社員で無くても十分です。そんな人にある本を勧めました。「そこにあなたのお悩みの解決策は書いてあるから参考にしてみなさい」と。しかしながら、購入を決意するまで(古い本ですので、アマゾンでは1円で販売しています)数週間。手元に来ても「まだ読んでいる途中です」との返答ばかりで先に進みません。また、年末年始に「課題図書」として出した本も、(トヨタの片付け)買ってはいますが、まだ読んでいませんと。

会社からの役割を果たしていないことは理解し、また頑張って信頼を勝ち取るようにします!と力強く話をするものの、行動は全く伴っていない状況です。解決策が、目の前にあるのに入手しようとしない。仮に入手しても行動を変革しようとしない。これでは、何も変わりません。

②過去の業務に固執する

2人とも現在は営業ですが、”営業が不慣れ”なので役割を果たせていないと思っています。一人はシステム部門では突発的な業務もなく、マイペースで仕事ができたから。もう一人は前職で通販を手掛けており、その成果を期待されて今の会社にスカウトされた。その人が担当している時は、軌道のっていたが、後任がその業務をつぶしてしまったために、通販が日の目を見なくなった。なので、自分が返り咲けばそれを復活することができる。

自分のやりたい仕事以外には興味がなく、現在の業務を通じて自分を成長させようという認識は一切ありません。本当にこの業務に固執するのであれば、退職してその業務ができるところに再就職をすればいいのですが、その勇気も無いようです。営業が不慣れなわけではなく、「変わりたくない」という気持ちが、現在の状況を作り出していると思われます。

③他責である

2人とも「自分はちゃんとやっているんだけど。。。」という言動が目立ちます。翌日の予定がいつまでたっても決まらない状況を確認しても「もうスケジュールは3つも投げてあるのに先方が全然動いてくれないんです。」「アポを入れてくれないんです」自分はちゃんとやるべきことをやっているのに、先方が何もしてくれないというスタンスでいつも話をします。先方に言って話を聞くと「○○さんは連れていきたくない」との回答が来るばかりか、「もう電話をさせないでくれ」「もう来させないでくれ」という要望を聞くこともあります。先方が、予定を入れないのは先方の怠慢ではなく、当方が受け入れられていない事が当然のように認識できていません。これは、他責であるために自分が成長する機会をまったく放棄してしまっている状況です。

④結論から話さない

YesかNoを確認している質問でも、期待している答えが返ってくることはありません。例えば「この前お願いした資料はできていますか?」と聞くと「できています」「できていません」という回答をまず期待しているにも関わらず、「えっと、やろうとは思っているんですが、突発的な仕事が入り・・・・・・」と当方としては予想できたことですが、「結論」を聞くまでに時間がかかります。当然お客様にも同じ対応をしており、お客様が「もう、あなたとは話したくない」という事に「なぜそうなったのか」を理解することができません。逆に「私はなにも悪いことはしていないのに、先方が勝手に“切れた”」と思っています。現在、新入社員向けの「マナー集」を使って、「今の回答は、この本に書いてあるビジネスマナーに反しているよね」と指導をしていますが、なかなか根気のいる指導となっています。また、電話が異常に長いです。

⑤メールを見ない

明らかに、指示が伝わりません。メールを見たら、すぐに返信をする様に行動を指示していますが、それもできません。もちろん、レターもよく読めておらず、締め切りまでに指示したことも、しっかりと把握できていないためほとんど締め切りを守ることができません。リマインドをして、始めてそこから動き出すという感じです。今まで、誰かが何とかしてくれていたので、何とかなっていたのかもしれませんが、当初任せてみたら問題が頻発したので、それを起こさないような対策をとる必要があります。

⑥自分が傷つくのを極端に恐れる

優績者の言葉の中に「行くべきところに行き、話すべきことを話し、やるべきことをやる」というのがあります。逆に伸び悩んでいる人は「行きたいところにいき、話したいことを話し、やりたいことをやる」とまさにそれを実践しているのが、この2人です。本来なら別の場所に誘導すべき電話も、自分で受けることを選択し、お客様にもそれを通知しています。相手に「めんどくさいこと言うな」と思われるのを極端に嫌がり、嫌われないように「なんでも自分に電話してください」と申し出をする。また、本来お客様が自分でやるべきことも積極的に引き取ってしまうために、業務が回らない(それでいて突発的な業務が入って、やるべきことができていない)。依頼される業務量は当然増えているので、業務が回らなくなり、締め切りを守れなくなる。自分が傷つくのを極端に恐れた結果、各方面からの信頼を失っているという状況です。

⑦締め切りが守れない

締め切りが守れない大きな要因は、ペンディングを把握できていないからです。ペンディング一覧表の提出を求めても「それを作る時間がなくて・・・」という状況。別の人に引き取って、机の上にある書類を頼りに作成してみたら、30分で終わりました。しかし、それ以外にも実はペンディングを抱えており、本人も、あることは認識ているが、表に出てこないペンディンも多数あります。ペンディングと締め切りが本人の中で見える化されていないので、締め切りを守れないのは当然かもしれません。

⑧やるべきことが明確になっていない

先述の「締め切りが守れない」の中でも書きましたが、“見える化”できていないので、依頼されたことをやり始めます。また、その途中でまた“突発的な依頼事項”が来ればまたそれに対応し始めます。なので、いつまで経ってもペンディングは片付かないまま放置されることになります。また、“何ためにするのか”目的が明確になっていないので、やるべきことは必然的に「目の前に降ってきたこと」となります。

⑨過去に「ダメなことをダメ」と言われていない

もしかすると、これが一番大事なことかもしれません。もしかしたら、今まで指導されて来なかったのではないか。。。人に厳しいことを伝えること、注意をすることも、指導をすることも、マネジャーとしては気や力を使います。注意すべきことが分かっていても、一緒に働くのも数年だから、と放棄することもできます。評価を伝える時も、当たり障りのないことを言っておけば、誰もが傷つかずにやり過ごすこともできてしまうかもしれません。でも、それが本人たちにとっては一番不幸なことなのです。それなりの評価をされていると思って、初めての職種(今回の場合は営業)につく。そうすると、受け入れ側としては、期待をしてそれなりの役割を準備して待っている。だけど、実際に業務に携わってみると、前述の1~8のようなことがあり、役割を全くこなせない。本人も、今まで指導をされたことがないから「営業は私には向いていないんだ」と認識し、「前の場所が居心地がよかった」と勘違いをしてしまうのです。パワハラを気にするあまり、指導ができない上司が増えてしまっているのかもしれません。でも指導すべき人をしっかりと指導しなければ、他の頑張っている社員のモチベーションが下がる可能性あり、厳しく接する必要があります。「ダメなことはダメ」だとその場で指導する勇気が上司には求められていることをマネジャーは再認識する必要があります。